
腰痛持ちがやってはいけない運動とは?運動以外のNG行動や緩和が期待できるストレッチ
最終更新日:2025.09.25
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腰痛に悩む方が日常的に行っている動作や運動の中には、効果があるように感じても、実は適切ではないものがあります。今回は、腰痛持ちの方がやってはいけない運動やNG行動について、おすすめのストレッチとともに解説します。
目次
腰痛がある際にやってはいけない運動・ストレッチ
腰痛があるときは、症状の悪化を避けるために身体の動かし方に注意する必要があります。腰痛がある場合にやってはいけない運動・ストレッチは、次の4つです。
腰を反る動作
腰周りに違和感があるからといって、腰を反る動作をするのは避けましょう。腰を反らすと、腰椎の後ろ側にある関節や靭帯を圧迫してしまいます。炎症を起こしたり、靭帯などを損傷させたりするおそれがあるため、痛みを和らげる対策としては逆効果です。
腰痛が脊柱管狭窄症によるものの場合、腰を反る動作は脊柱管をさらに狭め、痛みやしびれが悪化するリスクがあります。神経症状を悪化させるおそれがあるため、脊柱管狭窄症の方は特に注意が必要です。
ひねる動きがある動作
腰痛があるときは、腰をひねる動きも避けるべきです。テニスやゴルフといった腰をひねるスポーツはもちろん、日常生活の中でも似た動作はできる限り避けましょう。
特に控えるべきタイプは、椎間関節症、分離症、すべり症などの疑いがある方です。
腰をひねると、腰椎の椎間関節に影響を与えるおそれがあります。加えて周囲の筋肉や靭帯を痛める場合もあり、炎症を引き起こします。また、筋肉の緊張状態が腰痛に関係している場合、無理に腰をひねると、筋膜や筋繊維の損傷につながりかねません。
前屈を伴う動作
前かがみになる体勢や、前屈を伴う動作にも注意が必要です。顔を洗ったり物を拾ったりと、日常生活の中で前屈姿勢になる機会は少なくありません。少しでも腰の負担を減らすためには、意識して前屈姿勢を避けることが大切です。
前屈姿勢になると、腰椎の前方部分へ強い圧力がかかります。一方で後方の靭帯や筋肉は引き延ばされ、椎間板に前後から負担をかけます。
前屈姿勢を避けるべきタイプは、椎間板ヘルニアの方や、椎間板の変性がある方です。急性期の腰痛が現れている方も、前屈姿勢になるストレッチをすると余計に痛みが増したり、神経症状につながったりします。
激しい運動
腰痛は、筋肉に損傷や炎症が起こっている場合もあります。腰が痛いときに無理をして激しい運動をすると、痛みが悪化します。
準備運動をしないまま運動をするのも、避けましょう。準備運動が不足した状態で激しい運動をすると、過剰な負荷で筋肉や関節の損傷・炎症につながります。
運動したいときは、軽い運動から始めるのがおすすめです。例えばウォーキングは、スピードや時間を自分で調整しやすいため、無理なく続けられます。身体が慣れてきてから、徐々に運動の強度や時間を増やしていきましょう。
運動以外で腰痛のときにやってはいけないこと
腰痛になっているときは、運動やストレッチ以外にも注意すべきことがあります。ここでは、腰痛時にやってはいけないことを4つ解説します。
悪い姿勢をする
「猫背」や「反り腰」といった、悪い姿勢をとらないようにしましょう。人間の背骨はゆるやかなS字の状態が通常であり、猫背や反り腰は上半身のバランスが崩れて腰に負担をかけている状態です。
腰に負担をかけないように、立っているときはもちろん、座っているときも正しい姿勢を意識しましょう。背中をまっすぐ伸ばして、顎は軽く引いた姿勢が理想です。普段から悪い姿勢のクセがついている方は、正しい姿勢で過ごすように意識する必要があります。
長時間同じ姿勢をする
身体に無理のない姿勢でも、長時間続けると腰痛につながります。長時間同じ姿勢を続けると筋肉が緊張状態となり、血行が悪くなるためです。血流がスムーズではなくなると、腰痛を引き起こすことがあります。
例えばデスクワークで座りっぱなしの方や、立ち仕事が続く方は、どちらも同じ姿勢が続いているため、腰に負担がかかりやすくなっています。定期的に姿勢を変えたり、立ち上がって軽いストレッチを挟んだりして、筋肉の緊張を防ぎましょう。
重いものを前かがみで持ち上げる
重いものを持ち上げるときも、姿勢のとり方で腰への負担が大きく変わります。前かがみで重いものを持ち上げようとすると腰に大きな負担がかかり、腰痛を悪化させることがあります。
腰痛持ちでない方も、前かがみで重いものを持つのは避けましょう。大きな負担がかかるため、ぎっくり腰につながります。重いものを持ち上げるときは、一度しゃがんで足の筋肉を使うと腰への負担を抑えられます。
腰を冷やす
腰を冷やすデメリットは、血行が悪くなることです。血流が滞れば筋肉の緊張につながり、腰痛を引き起こすリスクが高まります。
季節を問わず、腰の冷えには注意が必要です。例えば冬場は外気で、夏場はエアコンの冷風で気付かないうちに腰を冷やしているかもしれません。腰痛になりやすい方は、腰周りを冷やさないように対策しましょう。
腰痛の緩和が期待できるストレッチ3選
腰痛に悩んでいるときは、上記のやってはいけない行動に注意しつつ、緩和が期待できる対策も試してはいかがでしょうか。
腰痛の緩和が期待できるストレッチは、いくつかあります。特別な道具や環境を用意しなくても手軽にできるストレッチが次の3つです。
ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスとは、太ももの裏側にある筋肉のことです。前屈すると痛みを感じる場合、ハムストリングスが緊張して硬くなっている可能性が考えられます。
以下の手順で、ハムストリングスをほぐしましょう。
1.仰向けになる。
2.片足を抱えるように持ち上げる。
3.抱えた方の足の膝を上に向かって伸ばす。
4.膝を元の位置に戻す。
5.3~4を繰り返す。
6.反対側も同じ手順で行う。
床で仰向けになって行うので、転倒する心配がありません。ストレッチ用のマットなどを使用すれば、床に直接頭をつけずに済みます。
ストレッチするときのポイントは、太ももをしっかりと抱え込むことです。お腹にぴったりとくっつけて、膝を曲げ伸ばしする間は、太ももが離れないように意識します。
ハムストリングスが伸びているのを感じながら、膝をゆっくりと動かしましょう。
腸腰筋のストレッチ
腰を反らすときに痛みを感じる方は、腸腰筋のストレッチがおすすめです。腸腰筋は、骨盤の前側にある足の付け根あたりまで広がっている筋肉です。
腸腰筋をストレッチでほぐすと、股関節全面の筋肉を柔らかくして、上半身の動きをスムーズにしてくれます。
1.マットの上に膝を着く。
2.右足を前に出して片膝立ちの状態になる。
3.右足に体重をかけつつ膝を曲げる。
4.ゆっくりと元の体勢に戻る。
5.3~4を数回繰り返す。
6.左右を入れ替えて行う。
前の出した足に体重をかけるときは、膝を曲げて上体を前方にスライドさせるイメージで行いましょう。姿勢をキープしたまま、膝を曲げる動きのみで上体を前後させることがポイントです。
体重をかけつつ上体を前に出すと、股関節の付け根あたりが伸びるのを感じます。ストレッチするときは、無意識に腰を反らさないようにしましょう。
脊柱起立筋伸展運動
脊柱起立筋とは、背骨に沿って広がっている大きな3つの筋肉のことです。上体を後ろに反らしたり、左右のバランスをとって正しい姿勢を維持したりする役割があります。
腰をひねると痛みを感じる方は、脊柱起立筋を中心に背中の筋肉をほぐすストレッチがおすすめです。以下の手順で3つの脊柱起立筋を効率良くほぐしましょう。
1.バスタオルを丸めておく。
2.バスタオルが肩甲骨の下にあたるように、仰向けで寝転ぶ。
3.両手を軽く組んで万歳のポーズをとる。
4.両手をゆっくりお腹の前まで下ろす。
5.3~4を繰り返す。
四十肩や五十肩などで両腕が挙がりにくい場合は、可能な範囲で行って大丈夫です。ストレッチを行うときに共通する注意点のひとつが、急に伸ばさないことです。腕を挙げるときは勢いに任せず、ゆっくりと動かしましょう。
腰痛が気になる方はゆうしんグループへご相談ください
ストレッチの効果が感じられない方や、腰痛だけではなく背中の痛みまで続く場合は、一度「ゆうしんグループ」へご相談ください。
「ゆうしんグループ」はAI姿勢分析を導入しているため、客観的に個人個人の状態を把握できます。施術時はカウンセリングを重視しており、それぞれの状態に合わせた痛みのない方法でアプローチします。
普段行っているセルフケアについても伺い、プロの立場からお客様に適した方法をアドバイスしますので、ぜひ一度「ゆうしんグループ」へお問い合わせください。
まとめ
腰痛になったときは、激しい運動や普段の姿勢、良かれと思って行っている動作に注意しましょう。腰を痛めているときだからこそ、やってはいけない行動もあります。
日常生活の中でちょっとしたことに注意しつつ、腰の負担の軽減が大切です。一度接骨院でプロのアドバイスを受けておくと、正しい姿勢や腰痛時にできるストレッチがわかり、今後のセルフケアがしやすくなります。
