何もないところでつまずく原因とは?考えられる病気や予防・対策のポイントを解説

最終更新日:2026.09.16

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歩いているときに、何もない場所で急に足が引っかかり、ヒヤリとした経験はありませんか。何もないところでのつまずきには、筋力の低下や姿勢の崩れ、神経の伝達機能の乱れなど、複数の要因が関係しています。原因を正しく理解し、日常生活の中で対策を取り入れることは、つまずきや転倒を予防する上で大切です。

今回は、何もないところでつまずく原因と、つまずきを予防するための具体的な対策について解説します。

何もないところでつまずく原因

何もないところでつまずく背景には、加齢や生活習慣によるさまざまな身体の変化が関係しています。ここでは、代表的な6つの原因について詳しく解説します。

1. 筋力や体幹の低下

何もないところでつまずく原因の一つが、歩行に関わる筋肉や体幹の低下です。

すねにある前脛骨筋が衰えると、つま先を十分に持ち上げられなくなり、地面に引っかかりやすくなります。

また、太ももの大腿四頭筋や股関節を支えるインナーマッスルの腸腰筋が弱まると、膝や足を高く上げにくくなり、歩幅そのものも小さくなっていきます。

歩行は片足立ちの連続であるため、お尻にある中殿筋や小殿筋の衰えも見逃せません。これらの筋肉が弱くなると、歩行時の骨盤や身体の安定性が低下し、歩きにくさにつながることがあります。

さらに、全身を支える体幹の筋力が弱いと、歩行中の重心移動が不安定になり、ふらつきやすくなることも原因の一つです。

2. 足首や筋肉の硬さ

筋力の低下だけでなく、筋肉や関節の柔軟性が失われていることも、つまずきの原因として挙げられます。

足首が硬くなっていると、歩く際に踏み出す足の指先が十分に上を向かず、わずかな段差でも地面に引っかかりやすくなります。柔軟性の低下は足首だけでなく、股関節や膝関節など下半身全体の可動域にも影響を及ぼします。

日々の運動不足やデスクワークによって下半身を中心に身体を動かす機会が減ると、歩行動作そのものがぎこちなくなり、つまずきの一因となります。

3. 姿勢のクセや身体の使い方

日常的な姿勢のクセや身体の使い方も、つまずきやすさに関係しています。

猫背や反り腰の姿勢を続けていると、骨盤が前後に傾きやすくなり、脚を前へ出す動作が不自然になっていきます。こうした姿勢のクセは無意識に定着しやすく、自分では気づきにくいものです。

姿勢の悪化によって重心が前方に傾きやすくなると、身体のバランスが崩れやすくなり、わずかな段差でもつまずくリスクが高まります。

4. 神経や感覚機能の変化や脳と身体のギャップ

足の動きをコントロールする神経や感覚の低下も、つまずきの原因として無視できません。

疲労や睡眠不足が続くと、集中力や注意力が低下し、足元への反応が遅れることがあります。加齢によって、脳内では足をしっかり上げているつもりでも、実際には上がっていないというイメージと現実のギャップが生じやすくなり、これがつまずきを誘発します。

5. 靴選びや不注意などの外的要因

身体の内側の要因だけでなく、靴選びや日頃の不注意といった外的要因も、つまずきを引き起こします。

足に合っていない靴や、靴底がすり減った靴、ヒールの高い靴や脱げやすいスリッパを履いていると、歩行そのものが不安定になります。

また、歩きスマホによって足元への注意が散漫になったり、視力の低下によって段差との距離感を誤認したりすることも、つまずきの危険性を高める要因です。

転倒への恐怖心から歩幅が小さくなり、すり足で歩いてしまうことで、かえってつまずきやすくなるケースもあるため注意しましょう。

6. 病気が隠れている可能性

つまずく回数が増えた場合、病気が関係していることもあります。

例えば、パーキンソン病では動作がゆっくりになる、歩幅が小さくなるといった歩行の変化がみられることがあります。

また、脳卒中や神経・運動器の病気などによって、脚の筋力や感覚、身体のバランスに変化が生じ、歩きにくさにつながる場合もあります。

変形性股関節症などでは、関節の変形や可動域の制限、痛みなどによって歩き方が変化することがあります。

糖尿病性末梢神経障害などでは足の感覚が低下することがあります。また、腰部脊柱管狭窄症では脚のしびれや筋力低下などがみられることがあります。

つまずく回数が急に増えた場合や、手足のしびれ・力の入りにくさ、ふらつきなどの症状を伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

何もないところでつまずかないための対策

つまずきの原因を理解したところで、次は日常生活の中で取り入れられる具体的な対策を見ていきましょう。

1. 足腰の筋肉を鍛えるトレーニング

安定した歩行を維持するためには、足やお尻、体幹の筋肉を意識的に鍛えることが重要です。ここでは、自宅で取り組める5つのトレーニングを紹介します。

中殿筋のトレーニング

1. 横向きに寝て、下側の脚を軽く曲げる。
2. 上側の脚をまっすぐ伸ばしたまま、天井方向へゆっくり持ち上げる。
3. お尻の外側にある中殿筋を意識しながら、10回程度を目安に左右両方行う。

腸腰筋のトレーニング

1. 椅子に浅く座り、背筋を伸ばす。
2. 片方の膝をゆっくりと胸に近づけるように持ち上げる。
3. 股関節の深部にある腸腰筋を意識しながら、左右交互に10回程度繰り返す。

スクワット

1. 肩幅程度に足を開く。
2. 膝とつま先の向きをそろえ、痛みのない範囲でお尻を下げる。
3. 太ももやお尻の筋肉に負荷をかけながら、無理のない範囲で10回程度行う。

片足立ち

1. 壁や椅子の背もたれなどにつかまる。
2. 片足を軽く持ち上げてバランスを保つ。
3. 左右それぞれ30秒程度を目安に行う。

つま先立ち(カーフレイズ)

1. 足を肩幅程度に開いて立ち、必要に応じて壁や椅子につかまる。
2. かかとをゆっくりと持ち上げ、つま先立ちになる。
3. 再びかかとを下ろす。
4. この動作を繰り返し、ふくらはぎの腓腹筋やヒラメ筋を鍛える。

2. 筋肉と関節の柔軟性を高めるストレッチ

足首や足の筋肉が硬くなっていると、足先が十分に上がらず地面に引っかかりやすくなります。柔軟性を高めるストレッチを、無理のない範囲で日常に取り入れましょう。

足首と足指のストレッチ

1. 床に座り、片方の足首を大きくゆっくりと回す。
2. 足首を回した後に、足の指を1本ずつ手で軽く反らす。
3. 足裏全体をほぐしていく。

ふくらはぎのストレッチ

1. 壁に手をつき、片足を後ろに引く。
2. かかとを床につけたまま、ふくらはぎが伸びるのを感じながら20〜30秒キープする。
3. 左右交互に行う。

太もも裏のストレッチ

1. 床に座って片足を伸ばし、もう片方の膝を軽く曲げる。
2. 伸ばした足のつま先に向かって上体をゆっくり倒す。
3. 太ももの裏側が伸びるのを感じながら20〜30秒キープする。

3. 歩き方と姿勢の改善

日頃の歩き方や姿勢を見直すことも、つまずき予防には欠かせません。正しい歩き方と姿勢のポイントを押さえておきましょう。

正しい歩き方

あごを軽く引いて背筋を伸ばし、目線を10〜15m先に向けながら歩きます。足はかかとから着地し、つま先へ重心を移していきましょう。無理に大股で歩く必要はありませんが、すり足にならないよう、足をしっかり前へ運ぶことを意識してください。

また、歩きスマホなどのながら歩きは注意力が散漫になるため危険です。

日常の姿勢

猫背や反り腰など姿勢のクセによって、身体の使い方に偏りが生じることがあります。

デスクワークなどで同じ姿勢が続く場合は、モニターの高さを調整するとともに、1時間に1回程度は立ち上がって軽く身体を動かす習慣をつけましょう。

4. 靴選びの見直し

一番長い指の先から靴の先端まで1〜1.5cm程度の余裕があり、かかと部分(ヒールカウンター)が適度に硬く、歩いても脱げにくいフィット感のある靴を選びましょう。

足が合わない靴や脱げやすいスリッパ、ヒールの高い靴、底がすり減った靴の使用は避けることが大切です。

5. 専門家への相談や健康器具の活用

セルフケアを続けても改善が見られない場合は、接骨院などの専門家に、身体の状態や日常生活での身体の使い方について相談するのも一つの方法です。

また、運動の継続が難しい方や高齢の方には、座ったまま取り組める「ながら運動」ができる足踏み健康器具もおすすめです。

まとめ

何もないところでのつまずきには、筋力の低下や姿勢の崩れ、神経の伝達機能の乱れ、靴選びなどの外的要因、そして病気の可能性まで、さまざまな原因が関係しています。まずは自分に当てはまる原因を把握し、トレーニングやストレッチ、歩き方の見直しといった対策を日常生活の中で取り入れていきましょう。

つまずきが急に増えた場合や、しびれ・筋力低下などを伴う場合は、まず医療機関を受診しましょう。

ゆうしんグループでは、一人ひとりの身体の状態に合わせたケアを提供しています。日常的な身体の使い方や運動について知りたい方は、お近くの店舗へご相談ください。

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