スマホ肘とは?主な症状や原因、チェック方法、予防策を解説

最終更新日:2026.10.19

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スマートフォンを長時間使用していると、肘に痛みを感じることがあります。特別なスポーツをしているわけではないのに肘に違和感が出ると、何が原因なのか不安になる方も多いのではないでしょうか。実は、スマートフォンの操作方法によって肘の腱や神経に負担がかかり、こうした症状が生じているケースがあります。適切な予防策を知っておくことは、症状の悪化を防ぐことにつながります。今回は、スマホ肘の症状や原因、セルフチェック方法、予防策について解説します。

スマホ肘とは?

スマホ肘とは、スマートフォンの長時間使用などで肘まわりに負担がかかり、痛みや違和感が生じる状態を指して使われる言葉です。

主に、肘の外側が痛む「上腕骨外側上顆炎」と、肘の内側が痛む「上腕骨内側上顆炎」という2つの炎症が関係しています。それぞれどのような状態なのか、順番に確認していきましょう。

上腕骨外側上顆炎

上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)とは、肘の外側にある腱が炎症を起こした状態のことです。テニス肘と呼ばれることもあります。

上腕骨外側上顆炎が生じると、肘の外側から前腕にかけて痛みを感じるようになります。肘の外側にある骨の出っ張り(上腕骨外側上顆)には、手首を手の甲側に反らす筋肉がつながっており、この筋肉を使いすぎることで炎症が生じやすくなります。

スマートフォンを片手で持ちながら画面を長時間タップしたりスクロールしたりする動作は、手首を反らす筋肉を繰り返し使う動きにあたります。知らないうちに負担が蓄積してしまうケースも少なくありません。

初期の段階では軽い違和感程度で済むこともありますが、負担のかかる動作を続けているとじわじわと痛みが強くなっていくため、早めに気づくことが望ましいと言えます。

上腕骨内側上顆炎

上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)は、肘の内側にある腱が炎症を起こした状態のことです。ゴルフ肘と呼ばれることもあります。

上腕骨内側上顆炎になると、肘や前腕の内側に痛みが生じます。手首を手のひら側に曲げるたびに、肘の内側の骨の出っ張り(上腕骨内側上顆)につながる筋肉が引っ張られるため、曲げる動作が多いと炎症につながりやすくなります。

スマホを握り込むようにして持つ姿勢や、片手で長時間端末を支え続ける習慣も、手首を曲げる筋肉に負担をかけやすい動作の一つと言えます。

痛みだけでなく、腕全体にだるさを感じるようになる場合もあり、日常生活での家事や作業に影響が出ることも少なくありません。

スマホ肘になる原因

スマホ肘の症状が起こる背景には、日常的なスマホの使い方に潜むさまざまな要因があります。

上腕骨外側上顆炎の主な原因は、肘から前腕にかけての筋肉や腱に同じ動作が繰り返し加わることで微小な損傷が生じ、炎症や異常な血管の増殖につながってしまうことです。

長時間のスクロールやタップ操作でも、こうした微小な損傷が蓄積しやすくなります。

上腕骨内側上顆炎については、手首や前腕の屈筋群に反復的な負担がかかることが大きな要因です。

特に中年以降は腱や靭帯の弾力が衰えやすく、小さなストレスでも腱の付着部に微細な損傷や炎症が生じ、それが慢性化することで痛みを引き起こします。

年齢に関わらず、長時間同じ姿勢でスマホを使い続けることも、いずれの炎症にも共通する負担の一因と考えられます。

スマホ肘かどうかのセルフチェック方法

肘の痛みがスマホ肘によるものかどうかは、いくつかの動作で確認できます。肘に違和感がある際は、以下のセルフチェック方法を試してみましょう。

外側の痛みを確認する

外側の痛みを確認するには、手首を反らす動作に抵抗を加えたときに、肘の外側から前腕にかけて痛みが出るかどうかを確認します。

また、肘を伸ばしたまま椅子を持ち上げる動作や、中指を伸ばす動作で痛みが誘発されるかどうかも確認しておくと良いでしょう。

いずれかの動作で肘の外側から前腕にかけて痛みが出る場合は、上腕骨外側上顆炎が疑われます。

日常生活では、タオルを絞る動作やペットボトルの蓋を開ける動作の際に肘の外側に痛みを感じることもあり、こうした小さな違和感もチェックの目安になります。

特に、スマホを片手で持ち続けて画面を操作する時間が長い人ほど、こうした痛みが出やすい傾向にあります。

内側の痛みを確認する

内側の痛みを確認するには、肘の内側にある骨の出っ張りを親指で軽く押してみましょう。強く押しすぎないよう注意してください。痛みを感じる場合は、上腕骨内側上顆炎が疑われます。

また、腕を前に伸ばして拳を握り、手首を手のひら側に曲げたときや、重い物を持ち上げたときに肘の内側が痛む場合も、確認の目安になります。

小指と薬指の一部にしびれがある場合や、肘の内側を軽くたたいたときにしびれ感が走る場合は、神経への負担も考えられます。しびれの範囲が広がってきたと感じる場合は、症状が進行しているおそれもあります。

これらに心当たりがある場合や症状が続く場合は、早めに整形外科などの医療機関に相談しましょう。

スマホ肘の予防策

スマホ肘の症状を悪化させないためには、日頃から肘への負担を減らす工夫を取り入れることが重要です。特別な道具や時間を必要としない方法も多いため、無理のない範囲で日常生活に取り入れてみましょう。

ここでは、すぐに始められる予防策を紹介します。

手首や指をストレッチする

手首や指を反らしたり曲げたりするストレッチをこまめに行うことで、腱への負担を和らげることができます。作業や休憩の合間に数十秒程度でも取り入れることで、筋肉や腱の緊張がほぐれやすくなります。

特に朝起きたときや長時間の作業の後は、指先まで意識してほぐすようにすると良いでしょう。ただし、痛みを感じる場合は無理に行わないようにしてください。

また、重い物を持つ作業や手を酷使する動作を控えることで、腱にかかる繰り返しの負荷を減らすことも予防につながります。

エルボーバンドやサポーターで肘の負担を減らす

エルボーバンドとは、肘のすぐ下の前腕に巻いて筋肉を軽く押さえるバンドのことです。肘の関節は固定せず、手首や指を動かしたときの力が肘の腱へ伝わりにくくなるため、負担の軽減につながります。

肘全体を包むサポーターも保護や保温に役立つので、家事や作業をしながらでも着けやすいものを選びましょう。

あわせて、スマホを持つ手を左右で切り替えると、片方の肘への負担を分散できます。

肘を深く曲げた姿勢を長く続けない

肘を深く曲げた姿勢を長時間続けないようにすることで、前腕への負担を減らすことができます。特に、スマホを見るときに肘を深く曲げたまま同じ姿勢を続けやすいため、意識的に肘を伸ばす時間をつくることが大切です。

座っているときも肘を机の上で深く曲げたまま固定しないよう、こまめに位置を変えましょう。

まとめ

スマホ肘は、スマートフォンの長時間使用などで肘まわりの腱に炎症が生じ、痛みが起きる状態です。上腕骨外側上顆炎や上腕骨内側上顆炎など、原因となる炎症によって痛みの出方が異なるため、セルフチェックの方法を知っておくと自分の症状を把握しやすくなります。日頃から手首や指のストレッチ、サポーターの活用、姿勢の見直しなどをすることで、スマホ肘の予防につながります。

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